青年海外協力隊 26年2次隊 観光職 インドネシアのロンボク島へ。派遣前から、続けば帰国後までマイペースに更新してきます。

パパへの手紙

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先日、起き上がり小法師をいただいたアーティストさんに会い、取材をさせてもらった。
(→若干右斜め前。

取材という名目でおじゃまさせてもらったが、ちゃっかり3点も購入した。だってステキなんだもん。

サルとイヌが、バナナの葉っぱに乗ってサーフィンしてるよ


ニューカマー。サルの起き上がり小法師


このアーティストさんが描くものは、ロンボクにあるものを題材にしているという。




この後記事を編集するので、詳細はまた今度の機会に。
追記:記事はこちらから

絵画と併せて、今回はポストカードを6枚購入した。
※おまけでつけてくれたマッチ


ロンボクの風情漂う景色を、 決して誇張することなく表現されている。

カキリマと呼ばれる屋台の説明が乗った絵葉書。カキ=足、リマ=5
カキリマは足が5本あるという意味。移動式販売の屋台の足が3本(タイヤ2、つっかけ1)と、売り子さんの足が2本でカキリマ。インドネシアでは、どこでも見れるカキリマを表現したポストカードだ















ハガキを見て、何か胸につっかかるものがあった。

小学生の時、学校から帰ると家のポストに白い封筒。住所は英語で書いてある。早く開けたくて、エレベーターに乗っている時間がもどかしかった、あの瞬間を思い出した。





手紙はパパからだった。




英語で書かれた私の名前。絵葉書には、海外のアーティストが書いた猫の絵。シアトルだったか、ワシントンだったか。パパがいるところの地名が書いてあった気がする。


私のパパは私が小さい頃から、赴任や出張が多く家にいることがほとんどなかった。



ここロンボク島でたまたま手に取った絵葉書から、しばらくずっと思い出すことのなかった、なんだろ。何か、ざわっとした。





私は、小さい頃から父が嫌いだ。


不器用で、口数が少なく、お酒が入らないと笑わない。

平日夜帰ってきたと思ったら、かなりお酒を飲んでるようで、どこかのゲームセンターでとっただろう人形を、私のベッドに放り投げる。


家に帰れば、阪神タイガースの応援。


高校生の時、夜が遅いといつも怒られた。

食事中に友達にメールを返そうもんなら、声をあらげて怒られた。




大学生の時、両親が離婚した。


久しぶりに一緒に食事をした父との長い沈黙。




「お母さんから聞いてると思うが、そういうことだから。」



嫌いな父に涙を見せるのが悔しくて、
私は気丈にふるまうことしかできなかった。







父が大嫌いだった。





不器用で、何も表情に出さない父。

仕事しかしてこなかった父。

頑固な父。

マナーが悪いと、すぐ店員にクレームをつける父。

私が内定出た会社の報告をすると、「上場しているこっちの会社にしなさい」と、私は前職に入社した。

 




私は父が嫌いだった。








仕事をし始めたある日の平日、あるきっかけがあり私は父の会社を訪れた。



高層ビルが並ぶ街、会社の案内表記はすべて英語。

外資の上層部として働く父は、部下をたくさん抱え、私が見たことのない笑顔で社員と接してた。



パパが30年間闘った場所は、こんなところだったのだと。
パパはここで、たくさん理不尽な想いをしていたのだと。


24歳の時に、初めて知ったことだった。




パパは、家族を蔑ろにしていたんじゃなかった。
パパは、家族を守るために、理不尽なことに頭をさげてきた。


会社で働く父の姿を見て、人として素直に尊敬した。


理解のない娘でごめんよ。
お父さん、ありがとう。





ロンボクの絵葉書を眺めて、父に手紙を書こうと思った。



あの時、パパがやってくれていたように、今度は私がここから手紙を書こう。

カキリマの絵葉書なんて送ったら、「なんだこれは」としかめっ面をしながら
きっと会社で、「こんなハガキが来た、まったく」なんて話をしてくれるんだろう。





頑固で、家族の前では不愛想で、理屈ぽい。

酔って口を開けば「アリとキリギリス」の話。

ジムに欠かさず通い、真面目で、努力家で、ネコが好き。


パパの前では、「パパ」なんて呼べないけど。。。





今では私の大切な父であり、血がつながった私の上司だ。



ロンボクの絵葉書を使って手紙を書こう、そう思った。



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